七日は文芸誌を買うためにある。
いつのころからだろうと思い出してみると、
高校生のときだったとはっきり記憶が蘇ってきた。
文芸誌を買った日のことである。
高校の国語教師に夏目も太宰もいいけど、現代作家も抑えておかないと文学青年とは呼べない、という今思えばわけわからん説教?説法?の末、帰宅時に”違反”の寄り道をして地元の本屋で買った。
そのとき『文学界』『群像』『新潮』とあって迷ったんだけど、教科書だといえば親に請求できるかなとか悪知恵が働いて三誌すべてもってレジへ。
家に向かう道々、ぺらぺら捲って眺めてみると、面白い。主に短編と対談などを読んで思っていたのより数段読みやすいぞ文芸誌!と心の中で叫んだ。
長編の連載は、途中からだとわからないから飛ばしてました。
当時は、『新潮』の文芸誌然とした装丁がわりとお気に入りでした。他誌もそれぞれ個性がありました。『群像』は重たい感じ。『文学界』はスタイリッシュな装丁とは裏腹に中身が堅い感じでした。(高校生のイメージです)
最初に何を読んだかは忘れましたが、定期的に読み始めて1年後くらいに『阿修羅ガール』を紙面で読んだのを覚えています。あの舞城王太郎が三島賞か!と驚きました。
んー『カンバセーション・ピース』も紙面で読んだ記憶があります。
あと大塚英志氏の「不良債権としての『文学』」もこの頃の群像に載っていたと思います。後の文学フリマに続く例のやつです。
そんなこんなで、まあ全部じゃないですが定期的に読んできたわけです。約10年。
そして、今回『文学界』にお笑い芸人のピース又吉さんの小説が掲載されて、増刷増刷と。『文学界』史上初の増刷ですって。(まだ小説は読んでいないので感想はそのうち)
巷では『文学界』ブームなわけですが、双子のライオン堂としては『すばる』に注目して欲しいわけです。
そう、「批評の更新2015」という特集です。
山城むつみさんのインタヴューですよ。しかも、岡和田晃さんが聞き手!
さらに、東浩紀さんのインタヴューも。
お店の選書にもいくつか選ばれているW大澤さんや福嶋亮大さん。
文化系トークラジオLifeでおなじみ矢野利裕さんも!
ぜひ、お買い求めください。
ちなみに、『新潮』にも山城むつみさんの創作合評があるので買いですよ。