『本屋失格-双子のライオン堂の日々』

双子のライオン堂における日常を綴ります。 http://liondo.jp/

20160302

『震災編集者』(荒蝦夷 土方正志、河出書房)を読む。お店でも良く売れる。土方さんには、うちの白山店が出来た時に、初めて本を卸してもらった恩がある。思い出した。本屋を開くことが決まりはしたものの、新刊の仕入に困っていたとき、知人が紹介してくれてたようで、いきなり電話がかかっていた。3年前だ。この本を読んでいると、あの状況の中で若者の無謀な挑戦にエールをくれていたのかと胸が痛い。本屋の信頼は、本棚で決まる。荒蝦夷さんのコーナーには何度も救われている。あまり共感されないコンセプトで、営業も週2日の変な本屋だったんだけど、数少ないお客様に信頼していただけたのは荒蝦夷さんの本のコーナーのおかげだ。この本は、あまり読書会向きではないが、みんなの感想を聞いてみたい。