選書本に帯を巻く話
当店、選書専門店を名乗っておりますが、選書した本だけが一番なんだ!と押し付けたいわけではなくて、世の中に数多くある本の中から、もし迷っているなら、稀代の読書家に認められたこんな本があるよどうだい?とゆるく導ければと思っている。嬉しいことに選書してくださる方にもそのことは賛同いただいていて、私が推した本が全てだ!という方はいない。
できることなら、「なんかーすごい作家さんやー研究者さんがー選んでいるけどー誰が選んだのかわからない?」くらいのゆるいアピールでいたいと思っている。
しかし、一方でせっかく選書していただいているんだから、どんどん目立たせなきゃ!という商売魂を持ち合わせてないわけではない。
実は、そんな思いを行き来する姿をみて、友人のデザイナーさんが、とりあえずどの棚がどの作家さんかはわかるように簡単なインデックスだけでもつけようよと提案してくれた。そして、素敵な木製インデックスができた。(これは本当に素晴らしくて、本棚に馴染むので、選者の名前で棚の前まで導いてくれて、いつのまにか選者の意識は消えて、未知の本たちとして向き合える仕様になっている、と思う。)
当店も亀の歩みほどには少しは進歩しているようだけど、そうこうしているうちに、実店舗4年が経過した。おかげさまで、メディアに取り上げていただくことも増えて来客数も増えている。ここで悩みが。今までは人も少なかったので個別で説明をしたりしなかったりだったんです。ただ、これからもそのままで良いかといえば違うかなと。移転して2年経ちますし、いろいろ変えていくタイミングかなとも思いました。
そこで、選者の本にはわかりやすく印をつけようと考え、試行錯誤の結果オリジナルの帯を巻くことにしました。
我ながらなかなか良いのかなと。 (作ってくれたのは、当店ブックカバーでお馴染み漫画家のくれよんカンパニーさんです。すべて人頼みです。)
こんな感じで、4年目は「変化」「わかりやすさ」を目指していこうと思います。
引き継ぎ、よろしくお願い致します。